曲がらないペグはない。チタンペグだって曲がる。最強のペグなんてない

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「チタンペグが最強!」という言葉をよく見かけます。

 

本当かどうかなんて分からなかったし、購入する前までそうなんだろうなぁと思っていました。

 

実際にチタンペグを使ってわかったのは、「曲がらないペグ」はない。ということです。

 

チタンペグ、曲がりました。

 

それだけじゃなく、「打ち込みにくさ」「打ち込む楽しさ」に不満がありました。

 

ということで今回は、僕が実際に使用して感じた「チタンペグのほんとの本音」についてお伝えしようと思います。

 

 

※僕が実際に使用したペグは以下になります。

鍛造ペグ:ゼインアーツのグラートステイク18・28
チタンペグ:イオーノのチタンペグ25cm
鋳造ペグ:スームルームのスチールペグ20cm、MーSTYLEのスチールペグ25cm、30cm

 

記事内での鍛造、チタンなどは上記製品を指していますのでご了承ください。

 

目次

曲がらないペグはない

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ペグ選びで大事な事はまず、曲がらないペグはない。を前提に考えたほうが良いという事です。

 

これを買えば「全てにおいて最強!」ってのがあればいいですが、そんなのないです。

 

「チタンは最強!」→「軽さは最強」って言うのなら分かるんですけどね。言葉は大事です。

 

だって、初心者が見たら普通に信じちゃうと思います。。ていうか僕は信じました。結果→あれ、なんか思ってたのとはちょっと違った。ってなりました。

 

実際に曲がったチタンペグはこちら↓

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チタンだって曲がるときは曲がる

キャンパーの聖地ふもとっぱらで曲がりました。

 

ふもとっぱらは地面が結構硬い(地中の石が多い)のですが、その日はふもとっぱらの中でも特に硬いエリアで設営をしていました。

 

打ち込む…石に当たる、位置をズラす…また石に当たる。……ええーい!!力任せにガーーン!!

 

そんな事を何度かしていたら、いつの間にか先端がわずかに曲がっていました。

 

もちろん、力まかせの”バカ打ち”が悪かったです。この時の僕は「チタンペグだからきっと曲がらないハズ」と信じていたんですよね。

 

そんな経緯でアルミペグ、鋳造ペグ、鍛造ペグ、そしてチタンペグ。実際に全部曲げたので「曲がらないペグはない」んだな。という結論にたどり着きました。

 

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但し、チタンペグは強度が高く曲がりにくいのは事実です。

 

強度(曲がりにくさ)を採点するならこちら。

 

チタンペグ 9点/10点
鍛造ペグ  8点/10点
鋳造ペグ  5点/10点
アルミペグ 3点/10点

 

地面が硬いほど鍛造・チタンの強度のありがたみを感じます。ふもとっぱらでは、鍛造・チタン以外は正直使う気になりません。

 

鋳造と鍛造の差は大きいと感じますが、鍛造とチタンの差はわずかにチタンが優れる程度かな?と感じました。

 

アルミペグ(テント付属品レベルのもの)は、正直きびしいですね。

 

かなりざっくりですが、こんな印象です。

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ついでに補足すると、曲がったチタンペグの修正はかなり難しいです。

 

鋳造ペグや鍛造ペグはハンマーで叩けばそこそこ修正できます。が、チタンペグは全然戻りません。

 

強度が高く曲がりにくい=曲がったら修正も難しい。よく考えてみれば、まあそうですよね。

 

※実際の曲がり方はごくわずかな為、修正せずとも問題なく使えています。

 

 

打ち込みやすさと気持ち良さも大事

軽い!曲がらない!おすすめ!と絶賛されるチタンペグですが、僕の最初の印象はあまりよくなかったです。

 

まず、「打ちにくい」という点。

 

一般的な鍛造ペグに対して、チタンペグはヘッドが小さいものが多いのですが、これが想像以上に打ちづらい。

 

多少打ちにくいかなと想像はしてましたが、思った以上に打ち込みづらかったです。実際に何度も打ち損じもしました。

 

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打ち損じでついた傷

もちろん、慣れていない事も理由です。

 

ですが鍛造ペグであれば、「なれる必要なんかなく、普通に打てます。」

 

そして何より「打ち込む気持ち良さ」が鍛造ペグに対して遥かに劣ります。

 

チタンペグは、打っていても特に何かを感じる事はありません。ただ、淡々と作業している感じ。

 

鍛造ペグは、打ち込む力が無駄なく地面に伝わっている感覚がありとても気持ちいいです。

 

単純にヘッド面積の違いによるパワー伝達感によるものなのか?素材の違いのせいか、とくかく全然違います。

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ヘッド面積は全然違う

てことで、打ち込む楽しさを採点するならこちら。

 

鍛造ペグ   9点/10点
鋳造ペグ   7点/10点
チタンペグ  5点/10点

 

打ち込む楽しさ・気持ち良さでは、鍛造ペグが頭一つ抜けています。

 

初めて使用したときは「おおっ!!これは」と驚いて声が出たほどです。

 

打ち込みやすさと打つ楽しさについては、なぜあまり話題にならないのだろうと思います。個人的には軽さと同じくらい大事な要素です。

 

 

保持力は長さと形状による

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ペグはテントを固定するもの。当然保持力が重要です。

 

専門家ではないので数値で表す事はできませんが、感覚的には鍛造ペグの方が固定力が高いと感じます。

 

チタンペグは円形で直径も細く、抜けやすい印象があります。

 

形状がほぼ真円の為か、地面との抵抗をあまり感じません。撤収時もスッっと抜けてしまいます。鍛造ペグは、地面をしっかりと捉えているという感覚があります。

 

但し、保持力・固定力については極端に強度の低い素材を除いて、ペグの長さと形状でほぼ決定すると感じます。

 

鍛造だから…チタンだから…というのはほぼ影響ないレベルと思います。

 

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また、しっかりと固定されるかは「地面のコンディション」にもかなり左右されます。

 

例えば、硬めの地面であれば20cmでもしっかり固定できますが、ふっかふかの地面では呆れるほどあっさり抜けます。30cmでも数本の指で引くと抜けてしまう。そんな地面もあるとこにはあります。

 

だから「このペグだからどこでも大丈夫」って思いこむのは危ないです。という事も合わせてお伝えしたいです。

 

そんな環境ではペグの種類が~とかの話じゃなく、ペグをクロス打ち(2本)するとか、ガイロープを二股に分岐させ2カ所ペグダウンし力を分散させる事が大事になってきます。

 

少し話がそれましたが、ペグ単体での保持力を採点するならばこちら。

 

鍛造ペグ  9点/10点
鋳造ペグ  8点/10点
チタンペグ 7点/10点

 

※あくまでも僕の感覚です。鋳造ペグはその多くが「太い」為、保持力という面では不安を感じません。チタンペグは細いものが多く、やや抜けやすい印象があります。

 

 

ペグのデザイン性も重視したい

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ゼインアーツのグラートステイク

キャンプは趣味。実用性も大事ですが、見た目にこだわりたいですよね。

 

シンプルに、かっこいいものを使いたい。

 

そんな意味で、ゼインアーツのグラートステイクは個人的にかなりお気に入りのペグです。

 

眺めるだけでニヤニヤしてしまうほど。使い込んでついた傷なんかも味があっていいなあと思います。

 

 

また、ゼクーMのスカート固定用には打刀16cm(福善刃物工業製)を使用しています。

 

ステンレス製で1本16gと驚異的な軽さとスマートなデザインで気に入っています。

 

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打刀16cm

テントは綺麗にカッコ良く、かつスマートに張りたい思いがある、こだわりすぎなタイプです。打刀はスカートの固定専用で使用しています。

 

素晴らしいのは、ペグの存在感をまったく感じさせない事です。スカートをピシッと固定しながらテント全体をスマートに見せてくれます。

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ペグの存在を消すからこそ、テントを引き立てる

ペグの厚みは2.5mmしかないので、ガンガン打つって感じではありません。

 

やさしく「コツコツ叩く」イメージで使っています。ちょっと固い地面で強く打つと普通に曲がります。チタンペグ・鍛造ペグよりも曲がりやすいです。まあ、まっすぐに戻すのも比較的簡単です。

 

ですが「曲がらないペグなんてない」ので、曲がった=ダメという評価にはなりません。最初はちょっと、ショックでしたけどね。

 

「テントをかっこよく見せる」という目的に対し、このペグは最適なので今後も使いつづけます。

 

※打刀は合う人・合わない人がはっきり分かれるタイプの製品だと思います。

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圧倒的なコンパクトさと軽さの打刀

 

 

どのペグがベストかは、何を重視するか

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さて、チタンペグに対して結構厳しい言葉を並べてしまいました。

 

ですが、=チタンペグはダメって話ではないんです。今後も使いますし、なんならリピート買いもしてます。

 

がっかりした理由は、購入前に「軽い!曲がらない!鍛造よりいい!最強!!」なんて情報を信じてしまっていたからです。

 

「曲がるときは曲がるけど、かなり軽いし強度もあって使いやすいペグだよ。まあちょっとだけ打ちづらいけどね」

 

とわかった上で購入していたら、はじめから満足度は高かったと思います。これがチタンペグに対する僕の評価です。

 

参考までに、現在は3つのペグを使い分けています。

 

鍛造ペグ  … テント本体の固定(必須箇所)
チタンペグ … ガイロープの固定(必須箇所)
打刀    … スカート固定用

 

結論的には、何を重視するかでペグを選ぶべき。というありきたりな内容です。

 

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最も重要なテント本体の固定には、安心感が高く打つのも楽しい鍛造ペグ。

 

ガイロープは必須箇所と強風時用に分類されますが、全部鍛造にすると重すぎるのでチタンペグを使用します。強風時の補強用ガイロープまで鍛造ペグを使ったらどんでもない重さになっちゃいます。

 

スカートの固定は強度はそこそこで、短くてok。そして何よりスマートに見える打ち刀を選択。こんな感じです。

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鋳造ペグと鍛造ペグだけで全て揃えると、驚愕の重さに

これは僕の例であり、人によって最善は全く異なると思います。

 

鋳造ペグが選択から外れてしまいましたが、鋳造ペグだっていい所はあります。硬い地面に打ち込むのはちょっと苦手だけど、打ち込んだ後は何も問題ありません。しかも1本100円程度なので、他の1/4の値段で買えます。使用回数が年に数回ならば、充分すぎます。

 

軽さを重視するか、楽しさを重視するか、見た目を重視するか、できるだけ自分の理想のキャンプをイメージすることが最善の選択に繋がるのかな。と思います。

 

 

以上!僕がこれまでに感じたほんとの本音。をお伝えさせていただきました。

 

皆さんのペグ選びに、少しでも参考になれば幸いです。

 

 

実際に使用しているチタンペグです。25cmの長さは使い勝手が良いです。

 

 

 

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