ゼインアーツより発表されたトードテーブル。
高機能かつ高いデザイン性を備えたいわゆるIGTテーブル。
あえて天板を大きくせず、シェルフを活用することでテント内スペースを犠牲にすることなく、快適性を保てるよう設計されています。
発売以降、大人気を誇りますが、デメリットはゼロではありません。
そんなトードテーブルのメリットとデメリットを考察していきます。
トードテーブルの良い点
トードテーブルのメリットはざっくりとこんな感じ。
順に見ていきます。
ディテールがかっこいい
細部の作り込みが良く、かっこいいと思います。
スッキリとしたデザインでありながら、フレームと天板で色味を変えシャープさを演出しています。
「ディテールは作り込んだ」との小杉氏のコメントもありますが、この辺りは流石です。
機能ももちろん大事ですが「カッコいい」は純粋に購入理由になります。
実際に手にすると、素材感、質感の高さはかなりの物です。
「マジで、かっこいい…」と声が漏れてしまうほどです。
空間効率がいい
トードテーブルの天板はそれほど広くありません。
IGTのユニット数としては3つ。
オプションのシェルフを使用することで、空間を有効に活用することができます。
使用しないものはシェルフに置けば、天板は広く使う事ができます。
ソロ使用でも持て余さないギリギリのサイズ感かな、と思います。
フラットバーナーを買わなくてよい
次に買うテーブルはIGT規格のものが候補でした。
理由はやはり拡張性です。
でもフラットバーナー買わなきゃ…という見えないプレッシャー(笑)も感じており、怯んでいました。
オプションのバーナーデッキで、SOTOのST-310またはST-340をスマートに設置できるのはかなり嬉しいポイント。
フラットバーナーを持っていない僕にはとっては、積極的にトードテーブルを選択する理由の一つになります。
トードテーブルのいまいちな点
次に、トードテーブルのデメリットや気になっている点です。
じっくり考えてみると、結構出てきました。
見た目の印象より重い?
かなりスリムな印象のトードテーブルですが、スペックを見ると重量は5.4kg。
そこそこあるのね、というのが本音です。
「空間効率の高さ」を売りとしている為、オプションのシェルフは購入したい所。
このシェルフが1.7kgあり、本体と合わせると7.1kgになってしまいます。
ここまであると気軽に持ち出せる重さではありません。
素材はアルミだけでなくステンレス、スチールも使用。
とはいえ、ある程度の重さは安定性というメリットにもなるので、軽ければよい。というものでもありません。
デザインは100点とは言えない?
もちろん好みの問題です。
ですが、テーブル天面より内側に入り込んだ脚の形状が少し気になります。
安定性・収納性から行きついた形状ということはわかるのですが。
天板を支える脚の位置は、テーブル端部から外側へ広がりのある形状が好きです。
例えばスノーピークのIGTスリムやアイアン工房のアイアンテーブルようなデザインです。
色は黒のみ
トードテーブルはブラックの1色です。
ゼクーMを購入後、タン・ベージュ系カラーでギアを揃えてきた経緯もあり、テーブルも同じ系統にしたいと思っていました。
テーブルがブラックだからといって違和感までは出ませんが、どちらかというとウッド系またはウッド&ブラック系がよかったかな?
その点を考慮すると、ラーテルワークスのウッドパネルテーブルは調和しやすいデザインだな、と感心します。
天板を変えてしまえば解決できますけどね。
【追記】2025年にウッド天板が発売されるようです!
以前、yozoraのkohakuduoの展示で、トードテーブル&ウッド天板が展示されていました。
実際に販売されるものの色味がどの程度か不明ですが、参考まで。
オプションも揃えると安くはない
本体価格は税込みで24,970円。
安くないけど手は届くかな、という印象の価格です。
でも、シェルフは必須。バーナーデッキも欲しい。
ハンガーはなくてもいいけど、仮にフルオプションだと約42,000円まで跳ね上がります。
ここまでいくと、他の選択肢もいろいろと見えてくるので悩ましいです。
余った天板は活用できない
トードテーブルにはST-310をインストールしたい。
その場合、天板が2枚余ります。で、余った天板は活用できない。
例えばこの天板がシェルフの位置にはまる機能があったら「おおマジか!」って感じですがそれは無理。
で、外した天板を活用できるテーブルなんてあるの?って話ですが、あります。
VERNEのVSTマエストロです。
価格帯もそれなりに上がりますが、なんと外した天板を手前or奥側の側面に固定できます。すごい。
VERNEやっぱりいいですよねえ…。
上を見たらキリがないかもしれませんが、比較した上で決断できれば、後悔はないと思います。
収納サイズは「普通」
トードテーブルの収納サイズは「普通」です。
天板に固定された脚を折りたたんで収納します。簡単ですが、それなりのサイズ。
なぜこれを書くかって、もっと小さくなるテーブルがあるからです。
例えばラーテルワークスのウッドパネルテーブルならば脚部を分解することができ、よりコンパクトなサイズになります。
もちろん「手間とのトレードオフ」ですが、より小さく収納できるテーブルもある、という事は知っておいた方が良いです。
家での収納問題も、大事ですよね。
高さ調整機能はない
トードテーブル展開時の高さは約40cmであり、不便に感じる事はないでしょう。
但し、他の製品には高さ調整機能を持ったテーブルもあります。
先にあげたVST Maestro (ver2.0から)もその一つ。
基本いらない機能かもだけど、食事の際はある程度高い方が快適だったりします。
自分にとって必要か不要か、しっかり見極めておきましょう。
ていうか、買える?
さて、大問題です。決めた所で、買えるのか?
注目度も高い印象ですし、心配です。
【追記】2024年頃からは安定して購入できるようになりました。
ライバルもまた、スペック高し
なぜこんなに悩ましいかって、ライバルの製品がどれも魅力的だからです。
しかも「他にはない機能」を持っています。
それを選ぶ理由がある、という事です。
購入してしまった後に、他にこんないいものがあるなんて知らなかった!
と買い替える事にならないよう、いろいろ比較した上での決断としたいものです。
①VERNE VSTマエストロ
価格:71,500円(税込み)
幅107cm×奥行50cmとトードテーブルより一回り大きいサイズ感。IGTユニットは4つでグルキャンにも対応できます。
デザイン性はもちろんの事、注目すべきはベルン特有のサイドレールの結合方式。
購入後に新たな製品が出てきても「ベルンにしかできない事がある」というアドバンテージはとても大きく、安心感があります。
高さも40ー50cmに調整可能と至れり尽くせり。
ベルンはやっぱり、いいです…。
②スノーピーク IGTスリム
価格:54,120円(税込み)
IGTスリムは個人的にはウッド系テーブルの頂点。
天板のサイズは94cm×40cmで絶妙なサイズ感。天板がやや重く重量は7.4キロ。
シンプルであり、スマート。
無駄をそぎ落とし完成されたデザインにうっとりします。
永久保証というスノーピークならではの最強の担保も見逃せません。
③ラーテルワークス ウッドパネルテーブル
価格:15,800円(税込み)
ヴァルテントで有名なラーテルワークスのウッドパネルテーブル。
人気すぎていつの間にか買えなくなっていました。
注目ポイントはコンパクト収納と4.5キロという軽さです。
ネジをくるくる回して組み立てるのはやや手間ですが、家での保管問題も重要。
これじゃなきゃダメって人も多いでしょう。
ウッド&ブラックのデザインが本当にかっこいいです。(あと安い)
④ONWAY フォールディングアルミローテーブル
価格:18,800円(税込み)
知る人ぞ知る?ON WAY(オンウェー)。誰もが知る一流メーカーにもOEM供給している(ラーテルワークスも?)アウトドアファニチャーメーカーです。
こちらの商品はウッドを使用していないため、重量は約3.2キロ。
このサイズ感でこの見た目と圧倒的な軽さ。
しかもラーテルワークスと同じく脚まで分解しコンパクトに収納可能。
いやマジで優秀です。
まとめ:広い視野で、後悔しない選択を
というわけで、強力なライバル達はそれでしか持ちえないものを持っています。
では、ゼインアーツはどうでしょうか?
その答えは「使ってみてわかる使い勝手」なのかもしれません。
だって、10度(トード)テーブル(=何度も使いたくなる)ですからね。
実際に小杉代表から「特殊なギミックではなく、テーブルとしての機能を追求した」というコメントもありました。
さて、あれこれ書きましたが、いろんな商品を見た上で決断するのがやっぱり後悔しないと思います。
以上、トードテーブルのメリットとデメリットでした。
では、また。