TCルーテントソロを使用する中で「絶対にできない事がある」と気づいてしまいました。
テントの出入り口上部を小窓やベンチレーションとして使用できない。
という事です。
些細な事かもしれませんが、もし購入を検討されている方がいましたら事前に知っておいた方が良いです。
言葉では分かりづらいので、画像を使って解説していきます。
TCルーテントの出入り口の形状の違い
TCルーテントソロには絶対できない事がある、という話ですが、出入り口が同形状の
TCルーテントデュオ
TCルーテントファミリー
にも同じ事が言えます。
この記事では便宜上、上記3つを「現行モデル」と呼びます。
出入り口が半円形のものは「従来モデル」と呼びます。
※現行モデル・従来モデルとも現在も併売されています。
まず、現行モデルの出入り口は三角形の形状。(おにぎりみたいな)
この出入り口のメリットは、ファスナーを全開にしても幕が床につかない事です。
また、従来モデルとは違い、幕とメッシュを一度に開ける事ができるようになりました。
一方、従来モデルは「半円形の形状」です。
大きく開いて出入りがしやすいメリットがありますが、幕は下にだらんと垂れてしまいます。(丸めて止める事はできます)
というわけで、「三角形」と「半円形」で一長一短ですが、実際に使うと他にも違いがある事に気づきました。
出入り口を小窓・ベンチレーションとして使いにくい
従来モデルは、出入り口の開け具合を変えての温度調整が容易でした。
具体的には、暑い昼間はメッシュを大きく開け、寒くなったらメッシュ部を小さくするといったイメージです。
この出入り口のメッシュの面積を調整することで、どんな季節でも細やかにテント内の温度調整ができました。
その他にも、出入り口の上側だけを解放して「小窓のように使用」することもできました。
この小窓が結構よかったんです。
画像は真冬の早朝に、出入り口の上部を開けて富士山を眺めていた時のもの。
外を眺めたいけど暖かいインナーテントからは出たくない。
そんな時にこの使い方がすごくよかった。
その他にも設営のしやすさ、出入りのしやすさ、半円形の生み出すやわらかな印象など優れた点もとても多く、これから従来モデルを買う選択は全然ありです。僕もこれからも使い続けます。
これが、出入り口が三角形となった現行モデルではできません。
現行モデルのファスナーが開くのは、画像の黒いライン。
本当は上側だけ(水色の箇所)を開けて外を眺めたいけど、形状的にどうやってもそれができません。
無理やりにでも小窓を作るならこんな感じでしょうか。
寝そべった状態で外は見えますが、正直微妙です。
次に換気・温度調整を考えます。
まずは上を開けたい。って事で、水色ラインまでファスナーを開けましたが、わずかに隙間ができただけでした。
さすがにこれはボツ。
仕方ないのでもっと下までファスナーを下げます。
縦長に隙間が広がっていくイメージです。これが無難でしょうか。
次に、下側を開ける案です。
青線部のファスナーを開けているので、ここに隙間ができています。
でもね、冬にテントの下側が空いていたら、絶対寒い。てことでたぶんナシ。
もちろん、ベンチレーションはあります。テントの左右に大型のものが2つです。
使い方は、全開か全閉かの2択です。
ベンチレーションは結構大きく、グーにした手が2つ余裕で入るサイズ。
換気性としては充分の大きさですが、ここに温度調整の機能を求めるのはそもそも無理があります。
ということで、
残念ながら現行モデルは、出入り口を小窓・ベンチレーションとして使用するのはやりにくい仕様となりました。
フカヅメカンガルーテントvsTCルーテント
じゃあ従来モデルを使えば?というと、そんな簡単な話ではないのです。
そもそもTCルーテントの「従来モデル」は2人用サイズのみ。今回欲しかったのはソロ用サイズ。
DODのフカヅメカンガルーテントSSは?出入り口は半円形だし。
おっしゃる通り。購入時は最後まで悩みました。
TCルーテントとフカヅメカンガルーテントはまさに一長一短であり、悩む方も多いと思います。
でもやっぱり、フカヅメは僕の望むサイズ感ではなかったんです。
【参考】テントの奥行方向のサイズ
フカヅメカンガルーテントSS 95cm
TCルーテントソロ 110cm
フカヅメカンガルーテントS 155cm
TCルーテントデュオ 180cm
TCルーテント(従来モデル) 180cm
実際に設営すると、奥行方向の幅はカタログ値より10cmくらい狭くなります。
例えばTCルーテントソロはカタログ値で110cmですが、実際に置けるのは100cm程度です。
65cm幅のコットを置いて、少しだけ荷物を置けるスペースのあるサイズ感。が僕の求める条件だった。
となると、フカヅメSSは小さすぎ。TCルーテントソロのサイズ感がドンピシャだったわけです。
あれこれ書きましたが、一番重視していたのはサイズ感だった。だからこそ、TCルーテントソロを買った事に後悔はありません。
まとめ:インナーテントも奥が深い
さて、だいぶマニアックな内容になりましたが、やっぱり実際に使ってみなきゃ気付かないものです。
おまけですが、いろいろ使って感じた感想をもとに「僕の理想のインナーテント」はこんな感じです。
・TC素材。アルミポール。
・サイズは210×120×120(h)cm
・出入り口は半円形タイプ。
・フォルムはDODフカヅメカンガルーテントで、シェルターの傾斜にぴったりフィット。
傾斜の影響でテント内が狭くなるのでTCルーテントソロのサイズより+10cm広い120cm幅のサイズとし、テント内に荷物を置くスペースも確保できます。
出入り口は半円形タイプで小窓のように外を眺めることもでき、テント内の温度調整もしやすい。
各社のいいとこ取りですね(笑)
でも、ないものねだりをしても仕方ないので、サイズ感を最優先しTCルーテントソロで良かったという結論に戻るわけです。
というわけで、インナーテントの出入り口形状についてのお話でした。
少しでもお役に立てたならば、とても嬉しいです。
では。